この記事の対象読者
- 青チャートを使っているが、挫折しそう/挫折した人
- 東大・京大・医学部を目指していて、数学の基礎を固めたい人
- 青チャートの「正しい使い方」を知りたい人
なぜ青チャートで挫折するのか?
最大の原因は、「全部やろうとする」ことにあります。
青チャートの総問題数は、数IA・IIB・IIICを合わせると約3000題。これを全て解こうとすると、時間がいくらあっても足りません。
しかし、重要な真実があります。
「例題のみ」で入試標準レベルは十分に網羅できる。
- 練習問題も全部解くべき
- 何周もしないと定着しない
- Exerciseまでやらないと不安
- 例題マスターで十分
- 正しい復習法なら少ない周回で定着
- 例題だけで東大レベルに到達可能
学習時間を1/3に圧縮し、その分反復回数を増やして定着させる方が遥かに効率的です。
青チャート攻略の3原則
効率的に青チャートを攻略するための3つの原則を紹介します。
原則1:例題集中
問題数を絞り、徹底的に反復します。
練習問題やExerciseに手を広げるのではなく、例題約1100題に集中することで、最短で入試レベルに到達できます。
原則2:分散学習
同じ問題を連続で解く「集中学習」は短期記憶にしかなりません。
時間を空けて「思い出す負荷」をかける「分散学習」が長期記憶の鍵です。
具体的には:
- 数IA → 数IIBC → 数III → 数IAに戻る、というサイクルで進める
- 一気にやるのではなく、間隔を空けて復習し、忘却を利用して定着させる
原則3:本質理解
単に解法を暗記するのではなく、以下の3段階を目指します。
- 解法の理由:「なぜその解法を使うのか」を自分の言葉で説明できる
- 核心の言語化:「この問題の本質(定理・公式)は何か」を言える
- 応用への転移:形が違う問題でも、同じ原理を使えるか判断できる
例えば、因数分解を単なる計算テクニックではなく、「足し算の形を掛け算の形に変えて、積の法則(a × b = 0 ⇒ a=0 or b=0)を使うための変形」と理解することで、応用力が身につきます。
4段階の復習サイクル
計算練習よりも「想起」と「言語化」を重視した復習サイクルを推奨します。
復習サイクル
最重要:翌日の「言語化」復習
翌日の復習では、ペンを持たず、問題文を見て「解法の方針」と「なぜそう解くか」を口頭で説明します。
1問1分で終わるため、圧倒的なスピードで復習が可能です。
この方法により、「わかったつもり」を防ぎ、本質的な理解を確認できます。
単元別:最大の壁と攻略法
各単元の「最大の壁」を事前に知り、対策しておきましょう。
| 単元 | 最大の壁 | 攻略法 |
|---|---|---|
| 数I 2次関数 | 場合分け | グラフを描き、軸と定義域の位置関係を言語化 |
| 数A 場合の数 | PとCの使い分け | 順序を区別するかどうか、操作の意味を理解 |
| 数II 三角関数 | 公式の多さ | 丸暗記せず、単位円と加法定理からの導出を再現 |
| 数II 微積分 | 計算量 | パターン問題を「手が勝手に動く」まで反復 |
| 数B 数列 | 漸化式の種類 | パターン分類表を作り、見た瞬間に解法が出るまで |
| 数III 極限・微積 | 複雑な計算 | 合成関数や置換積分など、毎日計算練習 |
よくある失敗と対策
Q. 全部やらないと不安…
A. 例題だけで十分です。
例題をマスターすれば、東大・京大・医学部の数学で戦える基礎力が身につきます。
Q. 解説を読んでも忘れる…
A. 「閉じて再現」と「翌日の言語化」で定着させます。
解説を読んだ直後に再現する必要はありません。翌日の言語化復習で「なぜその解法を使うか」を口頭で説明できるかを確認してください。
Q. 進まなくてやる気が出ない…
A. 悩む時間を3分に制限し、わからなければすぐ解説を読みましょう。
1周目で解けないのは当たり前です。新しい解法を学ぶために解いているのであって、自力で解けることを証明するためではありません。
先取り学習のロードマップ
高校数学を先取りする場合の目安です。
先取りロードマップ
高1の3月までに、数IA・IIB・IIICの例題約1100題を完全制覇することで、高2以降は演習と過去問に集中できます。
まとめ
- 青チャートは例題のみで十分
- 3つの原則:例題集中、分散学習、本質理解
- 翌日の言語化復習が最重要
- 悩む時間は3分まで、わからなければ解説を読む
- 1周目で解けなくても問題ない
青チャートを正しく使えば、東大・京大・医学部の数学で戦える基礎力が身につきます。
効率的な学習で、最短で目標に到達しましょう。