なぜマインドセットが最重要なのか
マインドセット、すなわち「思考の習慣」や「物事の捉え方」は、すべての学習活動の土台となる最も重要な要素です。
なぜなら、マインドセットが戦略を決め、戦略が勉強量を決め、勉強量が最終的な質を決めるという因果関係があるからです。
多くの受験生は、具体的な勉強法や参考書選び(戦略)にばかり目を向けがちです。しかし、そもそも「能力は生まれつき決まっている(固定型マインドセット)」と考えている人は、困難な壁にぶつかったときにすぐに諦めてしまいます。一方で、「能力は努力次第でいくらでも伸ばせる(成長型マインドセット)」と信じている人は、壁を乗り越えるための「努力」や「工夫」を惜しみません。
単なる精神論としての「やる気」とは異なります。困難な状況でも冷静に最善手を打ち続けられる、強靭な思考のOS。それが正しいマインドセットです。
マインドセットを構成する4要素
常に目的意識を持つ
マクロな目的意識:あなたはなぜ、辛い受験勉強に挑むのでしょうか?「いい大学に入りたいから」「親に言われたから」という理由だけでは、半年、一年と続く過酷なレースを走り抜くことはできません。受験の先にある「将来の夢」や「成し遂げたいこと」を明確に描き出してください。
ミクロな目的意識:日々の学習においても目的意識は重要です。例えば英語の長文を読むとき、「なんとなく読む」のと、「速読力を鍛えるために読む」のとでは、得られる成果が全く異なります。常に「この勉強によってどんな能力を獲得したいのか」を意識することで、学習効率は何倍にも跳ね上がります。
成功や失敗に一喜一憂しない
模試の結果が悪くて落ち込んだり、逆に良くて浮かれたりしていませんか?受験のプロフェッショナルは、結果そのものに一喜一憂しません。すべての結果を、淡々と「データ」として処理します。
失敗は成長への最大のチャンス。なぜ間違えたのか、どこの理解が浅かったのか。失敗の要因を冷静に分析し、その改善策を日々の学習に組み込むことで、あなたは確実に以前より強くなれます。
成功にこそ危機感を持つ。たまたま勘で正解したり、得意な分野が出ただけの「再現性のない成功」に価値はありません。なぜ解けたのか、その思考プロセスを言語化し、次回も確実に解ける状態にして初めて「盤石の勝利」となります。
徹底的に模倣する
「守破離」という言葉があるように、学習の基本は「模倣(真似ること)」から始まります。成績が良い人には、必ず理由があります。
彼らが「どんな参考書を使っているのか」だけでなく、「どのように考え、どのように時間を使い、どのように答えを導き出しているのか」というプロセスを盗むのです。
自己流にこだわるのは、基礎が固まってからです。まずは身近にいる「出来る人」を見つけ、その行動や思考を徹底的に観察し、真似てください。優れた先人の知恵を借りることは、決して恥ずかしいことではなく、最も賢い戦略です。
自分の可能性を信じる
最後に最も大切なのは、あなた自身が「自分は変われる」と信じることです。
世の中には2種類の人間がいます。「能力は生まれつき決まっていて変えられない」と考える人(固定型マインドセット)と、「能力は努力次第でいくらでも伸ばせる」と考える人(成長型マインドセット)です。
脳科学の知見によれば、脳は死ぬまで変化し続ける可塑性を持っています。つまり、事実は後者なのです。「自分には無理だ」という思い込みこそが、あなたの最大の限界です。根拠なんてなくて構いません。「自分ならできる」と信じてください。